◆中国、台湾、香港では、数千年以来の中国食文化を相続して発展しています。中国の食文化は、北京、山東省中心とする「北京料理」、香港、広州中心とする「広東料理」、四川省、湖南省中心とする「四川料理」及び上海、浙江省中心とする「上海料理」の四大料理の体系に分けています。北京料理は、孔子の古里「山東省曲阜」料理から、歴代皇帝は代々吟味させ、満族、モンゴル族など民族料理も含んで「大菜」となりました。今も外国元首を招待する「国宴」は北京料理が中心です。そして、北京料理は、料理の種類が一番多いと言われています。典型的な料理としては、北京ダック、醤爆肉、炸醤面などの醤油味。広東料理は材料の新鮮さと範囲の広さが特徴です。海鮮味の炒めもの、野菜サラダ、蛇さえも料理の材料になります。四川料理は、中国では「怪味」、即ち「酸、甘、苦、咸、麻」五味の揃った味。その中の「麻」味は、日本の山椒の辛さです。舌先はびりびりの感覚です。上海料理は、日本人に一番合う味かもしれません。甘さと柔らさで有名な砂鍋魚頭、甘味噌味の醤肉、豚足の醤油煮などがあります。
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