『山月記』簡介:這是日本明治時代的年輕作家中島敦根據唐代的一個怪異事件改寫的短篇小說。隴西人李徵年輕有為科舉考上進士。但是他為人清高.不願在官僚前卑躬屈膝而以詩人得名。他選擇了退官做詩人的道路。然而退官後陷入困窮。因而再度屈就官職。李徵在自尊心受到嚴重挫折下去河南出差,一天晚上,精神錯亂的李徵去向不明。一年後,昔時舊友袁傪在路過李徵失蹤地時偶然發現搔擾當地人的食人虎竟是李徵,在舊友前傾吐了內心後的李徵再次消失在草叢中。中國文化沙龍從2022年1月到12月分12次連載。 『中島敦 山月記―7』: 己と同じ身の上に成った者でなければ。ところで、そうだ。己がすっかり人間でなくなって了う前に、一つ頼んで置きたいことがある。 袁傪はじめ一行は、息をのんで、叢中の声の語る不思議に聞入っていた。声は続けて言う。 他でもない。自分は元来詩人として名を成す積りでいた。しかも、業未だ成らざるに、この運命に立至った。曾て作るところの詩数百篇、固より、まだ世に行われておらぬ。遺稿の所在も最早判らなくなっていよう。ところで、その中、今も尚記誦せるものが数十ある。これを我が為に伝録して戴きたいのだ。何も、これに仍って一人前の詩人面をしたいのではない。作の巧拙は知らず、とにかく、産を破り心を狂わせてまで自分が生涯それに執着したところのものを、一部なりとも後代に伝えないでは、死んでも死に切れないのだ。 袁傪は部下に命じ、筆を執って叢中の声に随って書きとらせた。李徴の声は叢の中から朗々と響いた。長短凡そ三十篇、格調高雅、意趣卓逸、一読して作者の才の非凡を思わせるものばかりである。しかし、袁傪は感嘆しながらも漠然と次のように感じていた。成程、作者の素質が第一流に属するものであることは疑いない。(488) |