日中翻訳コンテスト  2008年7月


               


「先生と私」の10: Kの生返事は翌日になっても、その翌日になっても、彼の態度によく現れていました。彼は自分から進んで例の問題に触れようとする気色を決して見せませんでした。もっとも機会もなかったのです。奥さんとお嬢さんがそろって一日うちを空けでもしなければ、二人はゆっくり落ちついて、そういうことを話し合うわけにもいかないのですから。 私はそれをよく心得ていました。心得ていながら、変にいらいらし出すのです。その結果はじめは向こうからくるのを待つつもりで、暗に用意をしていた私が、折があったらこっちで口を切ろうと決心するようになったのです。 同時に私は黙ってうちのものの様子を観察してみました。しかし奥さんの態度にもお嬢さんの素振りにも、べつに平生と変わった点はありませんでした。Kの自白以前と自白以後とで、彼らの挙動にこれという差違が生じないならば、彼の自白は単に私だけに限られた自白で、肝心の本人にも、またその監督者たる奥さんにも、まだ通じていないのは確かでした。そう考えた時私は少し安心しました。それで無理に機会をこしらえて、わざとらしく話を持ち出すよりは、自然の与えてくれるものを取り逃がさないようにするほうがよかろうと思って、例の問題にはしばらく手を着けずにそっとしておくことにしました。(夏目漱石 続く)


译文:《老和我之十》:即使到了第二天、第三天,K出来的是那含糊昧的度。他毫没有露出自己将主触及那个问题的神情。不,也没有什机会。因如果不是太太和小姐一起出一天的,我和K两个人就不可能静下心来,慢慢地那个话题一点我心里很明白。然明白,却异常地焦躁起来了。,最初打算等口而暗暗地做着准的我,决心有机会的,自己口提出来。同,我默默地察了一下家里人的情况。然而,是太太的是小姐的止都和平常没有什不同的地方。如果在K表白前和表白后,举动并没有生某差异的,他只是单单对我表白了,关键的本人和其监护人即太太确没有得知此事。这样一想,我稍稍安心了一些。我想这样,与其勉制造机会,不自然地提起话头,不如不放自然予的机会,于是就决定且不提那问题,置一段时间 (者 施)

译文: 《老师和我》之十:K的含糊其辞即使到了第二天第三天都在他的态度上表现得很明显。他绝不露出自己要主动地谈及那个问题的神色。不过也没有那样的机会。因为太太和小姐若是不两个人一起一整天离家出门的话,我俩也不能从容平静地谈那样的事。这点我很明白。虽说明白也莫名其妙地烦躁。我开始本来是打算等待对方来提起,自己私下做好应对准备,结果变成我决定若有合适的机会自己来提。同时我沉默不语地观察了家里人的动向。可是,无论太太的态度还是小姐的样子都没有和平时不一样的地方。在K的表白以前和表白以后,他们的举动若没有发生什么异样的话说明他的表白仅仅只是限于对我一个人的表白,关键的小姐本人和她的监督者太太还不知情是确实的。这样一想我稍微放心一些了。我想与其硬制造机会故意提那个问题,不如等待天赐良机。我决定那个问题暂时先不着手放一放再说。 (翻译者:吉田裕佳)