笑話数則

鐘小石 东京都町田市在住

 

   社長の笑話    恐妻家    哲学者の鶏 

 

                社長の笑話      

                                
 王社長は従業員の士気を高めるために毎日仕事を始める前に必ずと言っていいほど笑話を一つ言う。従業員たちもそれを聴いて何時も大笑いをする。毎日の如く、例外無し。 

 
ある日、王社長はまた恒例の笑話を一つ言った。従業員たちもまた恒例の大笑いをした。しかし、その日、年輩の周さんだけが笑わなかった。周さんの親友である李君は周さんが笑わなかったのを見て焦って周さんに「周さん、なぜ笑わないの、社長は笑い話を言っているのよ。」と注意した。周さんは悠然としながら「わしは明日定年になる。わしは笑う必要がない。」と言った。

 なぜ周さんは定年だから笑わなくても良いのでしょうかね。

                    (2002年12月10日)  

 

             恐妻家      

  王さんは恐妻家で有名だ。ある日、突然彼は「今日、この俺は大の男の威勢を一つ見せてやろうじゃないか」と胸を張ってでかい口を叩いた。それを聞いてみんなは屋根が響くほど大笑いをした。そして、言った。成功を祈ってござんすよっと。

  王さんは家に入るなり女房に「おい、お茶を入れろ!」と命じた。だが、音も消えてないうちに王夫人ははたきを逆さまに握り胸を張って駆けつけてきた。「何?お茶を入れろだと?いい度胸をしているね、あんたは!」と怒鳴った。

 王さんはその威勢を見るなり「やべえ!」と悲鳴を上げながらあっという間にベッドの下へ潜り込んだ。 王夫人は為す術がなくベッドの縁を叩きながら「出てこい!早く出てくれ!!」と大声で叫ぶしかなかった。

 王さんはベッドの下で「大の男だから、出ないと言ったら出ないものだ!!!」)」と胸を張って言い張った。王さんはなんとか一度「大の男」をふるまった。しかし、それはベッドの下でのことを忘れないでね。

 

        哲学者の鶏      

  ある日、ある哲学者は友人と一緒にレストランへ食事に行った。彼らは鶏の丸焼きを注文した。いい匂いがしている鶏の丸焼きがテーブルに載ってから哲学者は自分の博学多才を見せびらかすために、あの鶏の丸焼きを指さしながら言った、「普通の人はここには鶏が一羽しかいないと思うけれども、我々哲学屋はそう思わない。

  
哲学者の目に映っているのは二羽の鶏だ。一羽は「有形」の鶏であり、もう一羽は「無形」の鶏である、二羽なのだ」と。 哲学者の友人はそれを聞いて微笑みながら言った、「奥深い、奥深い、雲の上のようなものだ。それでは、あなたはその「無形」の鶏を食べて私はこの「有形」の鶏を食べる、いかがでしょう、一人一羽ずつ、公平公正、それで良いじゃないですか」と。 

  
哲学者はその場絶句して返す言葉がない。

                                          (2003年1月1日)

 

                                


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