三彩騎駝人

大きな目に高い鼻、彫りの深い顔立ちには、たっぷりとした口ひげがいかにもにあっている。二瘤駱駝にまたがり、手綱を取るポーズのこの男性は、とんがり帽子やブーツといった服装からもわかるとおり、西域からはるばる旅をしてやってきた胡人(外国人)であろう。シルクロードを通して東西世界が結びついた唐時代の中国には、このような隊商(キャラバン隊)が流砂を越えて次々とやってきた。苦難の旅の末に彼らがもたらした宝物は、長安の都人に遠い異国の文化の香りを伝え、大いにもてはやされた。この唐三彩の俑(人形)からは、エキゾチックで華やかな、国際色あふれる当時の雰囲気が伝わってくるようである。(出光美術館学芸員 八波 浩一)






駝載楽士俑

唐代

奈良正倉院蔵




日中芸術画
情報更新は2002年9月25日



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